先日、岐阜県関市の関市役所にて「不登校支援講演会」が開催され、アドバイザーとして登壇させていただきました。

今回は、周辺市町村の専門スタッフを対象とした限定的な案内で、準備期間もわずか3週間ほどでしたが、30名を超える教育・福祉関係者の方々にご参加いただきました。さらに複数の市議会議員の方々にもご来場いただき、地域における不登校支援への関心の高さを強く感じる機会となりました。


最大の特徴:保護者が語る「再登校までの軌跡」

今回の講演会の最大の特徴は、

「実際に不登校を経験したお子さんの保護者が登壇し、再登校までの体験を語った」ことです。

不登校になる前の様子、不登校になった当時の家庭の状況、家庭内での葛藤、支援介入時の苦労、再登校までのプロセスなど、現場のリアルな経験を保護者ご自身の言葉でお話しいただきました。

不登校状態にあったお子さんを再登校へと導いたAさんに、この場を借りて心より感謝申し上げます。

この取り組みは、徳島県で、奥田健次先生(西軽井沢学園)が監修されて継続されている不登校支援事業の方法を参考にしています。

再登校につながった保護者自身が登壇し、再登校までのプロセスを語る講演は、徳島県の取り組み以外、全国的にもほとんど例のない画期的な試みです。


強制でも「見守り」でもない

行動分析学(ABA)による「第3のアプローチ」

現在、不登校への対応としては大きく次の2つが語られることが多いです。

  • 無理に学校へ行かせる「強制的登校」

  • 本人の意思を尊重して待つ「見守り」

しかし、私たちが実践しているのはそのどちらでもありません。

子どもが「自ら学校に行く」という選択をできるようにする支援です。

これは、応用行動分析学(ABA:Applied Behavior Analysis)に基づいた支援方法であり、

  • 行動のきっかけ(環境)

  • 行動そのもの

  • 行動の結果

を丁寧に分析し、子どもが前向きな行動を取りやすくなるよう支援していきます。

※「第3のアプローチ」という言葉は奥田健次先生が使用されている表現です。


現場のリアル

「再登校できた子を見たことがない」

今回、非常に印象に残った言葉があります。

対象児童が再登校できるようになった後、担任の先生が書いてくださった手紙の中に、次のような言葉がありました。

「不登校になって、再登校できるようになった子を見たことがありません。」

このことばは、現在の教育現場のリアルをよく表しています。

実際には

  • 一度学校に来られなくなる

  • そのまま復帰できない

というケースが多いのが現状です。

再登校には

  • 経済的コスト

  • 行動的コスト

  • 精神的コスト

が伴うため、不登校は予防が最も重要です。

しかし同時に、

「不登校から回復し、再登校につながる例は確かに存在する」

ということも、早期支援の観点から多くの方に知っていただきたいと考えています。


「学校に行かなくてもいい」ということばの危うさ

近年、「学校には行かなくてもいい」という言葉が広く語られるようになりました。

もちろん

  • フリースクール

  • 通信制高校

  • 多様な学び

といった選択肢を否定するものではありません。

しかし専門家として感じるのは、

この言葉が独り歩きする危険性です。

なぜなら、

  • 数ある選択肢の中から自分で選ぶ

  • 他の選択肢がなくそこしか行けない

この2つは、全く意味が違うからです。

もし学校に戻れる可能性があるのであれば、

学校という選択肢を持っていることは、将来の可能性を広げる要素になります。

子どもの将来は単純に「選択肢が多ければよい」という問題でもありませんが、

「自分で登校を選ぶことができる」

という可能性を、不登校で悩む保護者や支援者の方々に知っていただきたいと願っています。


不登校・行き渋りでお悩みの方へ

REONカウンセリングでは、

エビデンスに基づく応用行動分析学(ABA)を用いた不登校支援を行っています。

対応している主な相談内容

  • 不登校・行き渋り

  • 強迫性障害

  • 場面緘黙

  • 不安症

  • 発達特性による学校適応の問題

岐阜・愛知を中心に、全国出張相談にも対応しています。

不登校の問題は、前向きに取り組む場合、ご家庭にとって大きな負担にはなりますが、今回の記事を読んで、改善を希望される方、お問い合わせフォームよりご相談ください。