徳島県教育委員会主催の【不登校児に対する『積極的登校支援』報告会~園・学校へ行きたくなる「仕掛けづくり」~】に参加しました。

内容

小学生の不登校の2事例が、いずれも不登校児の保護者の方と支援スタッフの対話形式で報告されました。

活動記録などを利用した生態学的アセスメント、保護者や支援者などが一貫した対応を決意する『覚悟の回』、学校参加率など客観的指標によるモニタリング、家庭内でのルール作り(行動契約)や子どもらの楽しみを取り入れたトークンエコノミーなど、さまざまな工夫が紹介されました。

助言者の奥田健次先生(学校法人西軽井沢学園)からは、近年の不登校児増加と、それに対する行政の対応の現状についてお話がありました。

また、不登校改善に向けた取り組みについて、醤油が多過ぎても少な過ぎてもいい味にはならないという肉じゃがの味付けの例えを用いてわかりやすく説明していただきました。子どもが、『がんばらなくてもいいや』となってもダメ、『がんばったのにこれだけか』となってもダメ。行動とその結果をうまく調整して、『がんばったらお楽しみが増えた! もっとがんばろう』となる仕掛け作りを行うことが重要であるという内容でした。

感想

・報告会全体を通して、『今までの対応とは真逆の対応になったとしても(ほとんどの場合、そうなると思われる)、保護者が“覚悟”を持って一貫して対応する』ことの重要性を改めて実感しました。

・いまだに多くの専門機関で、「お子さんはエネルギーを充電する時期です」「無理をさせないほうが良い」「スマホやゲーム機など、やりたいと思うことを自由にやらせればよい」などのアドバイスをしている実態があるようで、たいへん残念です。

・私たちも、助言者の奥田健次先生の考え方を取り入れ、全面受容の方針ではなく、将来、自立した生活が送れるようになることを重視した支援を行っています。その方針に間違いはないということが確認できたこと、さらにいくつもの仕掛け作りについて学べたことが収穫でした。