新年度がはじまり、進学したお子さんにとっては期待と不安の入り混じる時期だと思います。進級したお子さんにとっても、勉強が難しくなったり、クラスが変わったりと、さまざまな変化が訪れる時期です。

2017年にREONカウンセリングを開室して以来、新年度や新学期には、「不登校」に関する相談が増えます。令和になってからは、全国で不登校が急増しています。令和4年度には、小中学校における長期欠席者約46万人と発表され、前年度から約5万人近く増加している現状があります。

ちなみに、文部科学省はこのうち約30万人を不登校と定義していますが、残りの16万人の中にも、特段の理由なく登校していない児童生徒が多数含まれているはずです。また、「年間30日以上登校しない者」をカウントしていますが、それ以下であっても、不登校とみなして対策を検討するべきです。

さて、このページを読んでいるのが、まさに今、お子さんが不登校になっている保護者の方であれば、次のような声かけを専門家からされたことはありませんか?

  • 「学年が変わって、心機一転すれば登校できるようになりますよ」
  • 「今は学校以外の居場所も増えているし、登校しないという本人の選択を尊重しましょう」
  • 「不登校でも、通信制高校に進学できますし、問題視する必要はありません」
  • 「フリースクールも増えてきています。多様性を大事にしてあげましょう」
  • 「発達障害だから、HSP(HSC)だから、学校に通うことは非常に負担が大きいんです。そのことを理解してあげましょう(無理に登校させなくてよい)」
  • 「“心のエネルギー”がなくなっている。“充電期間”が必要です」

これらの専門家のアドバイスは、過去に来談された親が、実際に他機関で言われていた内容です。

確かに、学校に行くことだけが唯一の選択肢ではありませんし、人生の目的ではありません。当相談室でも、登校だけが解決策ではないと考えています。ただし、「学校に行かなくてもいい」「通信制の高校でいい」「いつかその気になれば行く」「休ませれば行く」といったアドバイスを安易に受け入れてもよいものでしょうか?

現代においては、行政機関も「学校に登校させるだけが選択肢ではない」として、不登校を積極的には解決しようとしていないように見受けられます。

それでも、REONカウンセリングでは、子どもたちの将来の自立を見据えた提案を、本人や保護者と一緒に考え、時に厳しい提案をしていきます。世の中の風潮や、上に取り上げた専門家のアドバイスに疑問を持つ方は、ご相談を検討してみてはいかがでしょうか。